派遣添乗員２０年の私が体験した、裏話、苦労話、他愛もないことから、とんでもないことまで、、ツアーに起こるハプニングなど綴っています！
なんの参考にもならないかも知れませんが、よかったらご覧ください！
愛すべきお父さんたち
ツアー中に歩いて移動するとき、
添乗員は参加者の先頭で旅行会社の旗を持ち、
多くの人たちを目的地へ案内するのが大きな役割。
参加者には、若い人、年配の方、足の悪い方、子供… いろんな方がいて
空港や観光地では、この皆様が１つの団体として歩くわけですが…
当然、歩くスピードが違う！
私は常に、そのツアーで一番遅い方のペースに合わせ、
かなり遅いスピードでのろのろと移動します。
また、１～２分に１度は後方を振り返り、
全体がしっかり１つになっているかを確認しながら進みます。
こうしていると、何ツアーかに一度、
本人に言うと、怒られるかも知れないが、、
「あいすべきお父さん」
が出現するのです！！
このお父さんたちの特徴は、、
「のろのろ」のスピードに合わせることができず、
先頭の添乗員を追い越し先に行ってしまいます。
奥様がいる場合は、奥様に、
「ダメでしょう！添乗員さんを追い越しちゃ！」
などと怒られ、しぶしぶ歩いてくれるのですが、、
もう我慢できずに、
さっさと歩いていこうとする方
が一定の人数いるのです。
もっとも顕著なのが、海外の空港。
ながーい直線などがあると、
スタコラと歩きはじめ、、動く歩道などにも乗り、
かなり先のほうへ行ってしまう…
添乗員を始めたころは、かなりあわてて、
「すみません、私を追い越さないようにお願いします！」
などといって、制止していたのだったが…
最近は、ほうっておくことにしています。
なぜなら…
このお父さんたち…
分かれ道や、不安な場所にさしかかると、
ぴたっと止まり、、遠くの方で、
不安そうな助けを求める目をして
私たちの来るのを待っているのです、、。
私が近づき、手で行き先を示すと、、
安心した顔で、またスイスイと私たちを
置いて先へ先へ！
そして分かれ道があると、
また遠くで不安な目をして私の方を
まだかまだかと待っている！
私も添乗回数をこなすようになると、
毎度現れる、この「お父さんたち」が
なんだか、愛らしく…
ほほえましく思えてしまうのでした！
一緒の参加者も
たいてい…この風景を一緒に見るので、、
「そんなに急がなくても…」
とはじめは、怪訝な顔をしていても、、
不安極まりない顔で、けなげに待っている姿をみると
なんだかほほえましく思えるようで、
参加者全体が、、
よい雰囲気になっていくのがわかります。
これまでのお仕事でも第一線で活躍され、
のんびりすることが出来ないんだな…
と、思ってしまう、、
愛すべきお父さんたちなのでした、、
今回は他愛もない話ですが、
添乗員をやっていると、あるあるな話！
最後まで見ていただきありがとうございます。
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